パイ生地といっても色んな種類があります。大きく分けて3種類あります。
①折りパイ生地・・・フィユタージュ(仏)、パフ・ペースト(英)、
②速成折りパイ生地・・・フィユタージュ・ラピド(仏)、クイック・パフ・ペースト(英)
③練りパイ生地・・・パート・ブリゼ(仏)、ショートペースト(英)
①は一般的によく知られる、バターを小麦粉の生地に包んで伸ばしていくもの。
今回の授業は②と③の生地と使っての製品作りです。
まずは②のフィユタージュ・ラピドから。
この生地は小麦粉の中でバターを1.5㎝角程度の大きさでカットし塩・冷水を加えてまとめていきます。練らずに生地を重ねるようにしてまとめていきます。
この生地の特徴は短時間で生地の仕込みが終わることです。
このように台の上で小麦粉で土手を作り、中に水を入れる状態をフォンテーヌ(泉)状にする、と言います。
大きいバターの塊が見えますね。
伸ばしていきます。
続いては③のパート・ブリゼ。
こちらは小麦粉の中でバターを細かく刻むのが②との大きな違いです。
塩・冷水を加えて生地をまとめるのは一緒です。そして練り過ぎないのも大事なことです。
すでに小麦粉の中に細かく刻まれたバターをフォンテーヌ状にし、中央に塩が見えます。
パート・ブリゼはタルト型に敷き詰めてキッシュ、薄く伸ばしてフィユテ・ポンム/オランジュを作ります。
薄く伸ばしてから、タルト型に敷き詰めています。
その中にスモークサーモンとホウレン草を入れアパレイユ(卵や牛乳を混ぜ合わせて作る液体状の生地)を流し入れます。
表面にチーズを散らせて、オーブンに入れて焼成します。
めっちゃ美味しそうに焼き上がりました!
今日は焼き上がりの温かいうちの試食!!!
みんな大満足の顔です。そりゃそうですよね、一番おいしい時の試食ですから!
それにしても、64期生はカメラ大好き!カメラ向ける前からポーズ作って待ち構えております。
もう一品のフィユテ・ポンムとフィユテ・オランジュ。
パート・ブリゼを薄く伸ばしてアーモンドクリームを塗り、薄切りのフルーツを乗せて焼き上げます。
いつどんな時でもカメラを向ければピース!
カメラ目線も忘れません
どんどん焼き上がります。
さて、フィユタージュ・ラピドの製品。
フランス菓子からはショーソン・イタリアン
ショーソンは室内履きやスリッパのことです。半円形のパイ生地がスリッパの先の部分に見えるからといわれ、フランスではリンゴやマロンなど様々なバリエーションのショーソンに出会えます。今回のはイタリア風スリッパ…
パイ生地にバターを塗ってロール状に巻いたものをカットして、それを楕円に伸ばしてクリームを包み焼き上げると、バターの部分が溶けることにより溝が入った焼き上がりになります。
とても面白い見た目になります。
そしてもう一品、アメリカ菓子からチェリーパイ!
わたくし toruが学生の頃に流行った「ツインピークス」というアメリカの連続ドラマがありました。
その中で、主役のFBI捜査官がチェリーパイばかり食べていることで有名になったお菓子です。当時は流行りのお菓子を学校で作る!ということでテンション上がっていましたが、30年後の現在でも授業で作っているとは(笑)!
通常はレッドサワーチェリーという酸味の強いチェリーを使います。だがしかし、日菓専のチェリーパイは国産の美味しいチェリーを使うのです!色も鮮やかで味も美味い!私の学生時代の物とは全く違う!チェリーパイが美味しいと初めて思いました(笑)
パイ生地を伸ばし、チェリーのフィリングを詰めたら、網網のパイ生地をかぶせて焼成しますが、なかなかこの網網をかぶせるのが難しい。
そんな中、今回の網網かけ第一位の班はこちら!!!
素晴らしい!サイドまでキレイに網が広がっております!
そのメンバーはこちら! おめでとう!ナイス網かけ!!!
フィユタージュ・ラピドの製品2品がこちら。
今日も大満足のようです。
というわけで今回は4品。
色々なパイのバリエーションを知った一日でした。
スモークサーモンとホウレン草のキッシュ
フィユテ・ポンム/フィユテ・オランジュ
ショーソンイタリアン
チェリーパイ
色々なお菓子に合わせて、どのような生地が良いのか...
知識と経験が増えると共に、楽しい悩みが増えていきます。
toru