製菓技術学科は洋菓子科も和菓子科も2年生になると外部講師の方々の授業も行われます。
洋菓子科で言えば、有名なホテル、パティスリー、繁盛店、などの様々なシェフの方々が30名前後も授業を行ってくださいます。
新進気鋭の若手シェフから、洋菓子協会重鎮の方々、洋菓子協会連合会指導員、クープ・ド・モンド(お菓子のワールドカップ)等、数々の世界大会の日本代表、さらにその団長を務めた方など、もはやアベンジャーズかと思うくらいの素晴らしいシェフの方々に授業をして頂くのです。
外部シェフの授業は、私たち日菓専のスタッフもバタバタするので、全てのシェフの授業をブログにあげることは出来ませんが、出来る限りお伝えできればと思います。
少し時を戻して4月の授業から。
まずは、味覚の魔術師と呼ばれる《ミュゼ・ドゥ・ショコラ テオブロマ》土屋公二シェフのビーン・トゥ・バーの授業から。
ビーン・トゥ・バーとは、カカオ豆を仕入れて焙煎・粉砕するところから、板チョコレートになるまでの全ての製造工程を、一つの工房でおこなうことを意味します。
まずはカカオ豆の説明を写真を交えて受けていきます。
これがカカオポッドの中身です。白いワタがついているのがカカオ豆です。
こんなにカラフルなんですよね。土屋シェフの解説を聞きながら、カカオの知識を深めていきます。
カカオ豆を焙煎し1粒1粒表皮を取っていきます。これがなかなか大変な作業なのです。
今回はパティシエ科の生徒も合同だったので、作業台全てを使う大人数でした。
ちなみにこの表皮。煮出すとカカオの香りが漂い、すっきりとした後味のカカオティーとなります。ポリフェノール、テオブロミンが含まれる健康や美容に良い飲み物です。このようにパックに入れて煮出します。
うっすらと色が出てきましたね。
表皮を取り除いたカカオ豆を集め、コンチングマシンに入れて、砂糖も加えゆっくりとすりつぶしていきます。じっくり時間をかけてペーストを練り上げていきます。この工程で、余分な水分やにおいを取り除くとともに、チョコレートらしいとろっとした舌触りが生まれるのです。
まずはフードプロセッサーで細かくつぶします。
こんな感じになります。
コンチングマシンの中はこのような2つのローラーが入っており、容器自体も回転し、中のローラーも回転してすりつぶしていくのです。
かなり滑らかになっていますが、まだまだまだまだ回し続けます。
あらかじめ回しておいたチョコと差し替え、テンパリング(温度調整)をして、型に流して板チョコを作っていきます。
板チョコの型も、シェフがお店から持参されたオリジナルのものを使います。
生徒たちも実践していきます。
もう1種、薄い型にも流していきます。
製品を作り終え、土屋シェフの最後のまとめが終わると・・・
興味深く楽しい授業で、さらにめちゃくちゃ明るい土屋シェフを囲んで撮影会となり、最初の外部講師の授業を終えました。
パティシエ科は全員で。
土屋シェフのショップカード
日本菓子専門学校は、催事を行う際には本校オリジナルのビーン・トゥ・バーを販売しております。機会がありましたら是非ご賞味ください。爽やかな酸味と鼻から抜ける香りの良い製品になっております😋🍫
toru