パティシエになるにはどんな資格が必要?仕事内容と併せて解説! - 日本菓子専門学校

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パティシエになるにはどんな資格が必要?仕事内容と併せて解説!

パティシエになるにはどんな資格が必要?仕事内容と併せて解説!

パティシエになるために必要な資格とは、パティシエを目指す人にとって気になるポイントではないでしょうか。また、パティシエとして、どこでどのような仕事をするのか気になる方も多いでしょう。

本記事では、パティシエに関連する資格の種類や、資格を取得する方法を詳しく解説します。また、パティシエの主な就職先や仕事内容、実際の現場での役割、職場環境についても紹介します。これからパティシエを目指す方や、パティシエとしてのキャリアをより向上させたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

■パティシエになるためには資格が必要?

パティシエとして働く上で、必須の資格はありません。つまり、資格がなくてもパティシエとしてのキャリアはスタートできます。関連する資格として「製菓衛生師」や「菓子製造技能士」がありますが、これらは名称独占資格です。この「名称独占資格」とは、有資格者でなければ名乗ることが認められていない資格のことです。「製菓衛生師」や「菓子製造技能士」を名乗るためには資格取得が必要ですが、パティシエとして必要な資格ではありません。

ただし「製菓衛生師」や「菓子製造技能士」どちらも、洋菓子や和菓子の製造に関する専門的な技術と知識を証明するための国家資格です。これらの資格を取得することで、キャリアアップや就職活動において有利になることがあります。中には、資格取得をサポートするカリキュラムを提供している専門学校もあり、将来的なステップアップを考えるならば、資格取得を検討することがおすすめです。

■パティシエになるために取得しておくと便利な資格

では、菓子製造の専門的な技術と知識を証明する「製菓衛生師」と「菓子製造技能士」について解説します。

パティシエとして活躍するために必須ではないものの、取得しておくと役立つ資格のため見ていきましょう。

・製菓衛生師

製菓衛生師は、和菓子や洋菓子などのお菓子作りに関して、必要な技術や衛生知識を持っていることを証明する国家資格です。取得方法には、指定の製菓専門学校を卒業して受験資格を得る方法と、製菓製造業務に2年以上従事して試験に挑む方法の2つがあります。製菓衛生師の資格を取得していると、一般的に洋菓子店やホテルで働く際に有利となるケースが多いです。

また、独立して自分のお店を持つ際に「食品衛生責任者の資格取得が簡略化される」というメリットもあります。また、食の安全を守る知識や技術を身につけている証明にもなり、パティシエとしてのキャリアにおいて大いに役立つ資格です。さらに、製菓衛生師の資格があることによって就職や給与面でも優遇されることが多く、取得する価値は高いといえるでしょう。

・菓子製造技能士

菓子製造技能士とは、技能検定に合格すると得られる国家資格であり、和菓子と洋菓子の2つの部門に分かれています。また、実技試験には1級と2級があり、1級を受験するには7年以上の実務経験が必要です。2級を受験するには、専門学校で必要なカリキュラムを修了し、2年以上の実務経験を持っている必要があります。

試験には、製菓に関する知識を問う筆記試験と、実際にケーキや和菓子を製作する実技試験があります。実技試験では製品の仕上がりだけでなく、デザインや見積もりなど、管理者としての能力も評価されることが資格の特徴です。菓子製造技能士の資格を持っていることにより、製菓技術の高さのみならず、食品衛生や製造工程に関する幅広い知識を身につけていると証明できます。

■パティシエの就職先

パティシエは就業先によって製造するお菓子の種類が異なります。

ここからは、パティシエの主な就職先を見ていきましょう。

・洋菓子店

洋菓子店での業務は、生地作りから仕上げのデコレーションまで多岐にわたり、店舗の規模によっても大きく業務内容が異なります。個人店のような小規模な店舗では、パティシエがすべての工程を担うことが一般的です。一方、チェーン店のような大型店舗では、工程ごとに分業が行われることが多く、効率的に作業が進められます。

また、洋菓子店では製造だけでなく、接客や販売なども業務に含まれることがあり、顧客から直接フィードバックを得られる機会も多いです。洋菓子店で働くパティシエは、こうした経験を積み重ねることにより、将来的に独立を目指すケースも多く見られます。

・レストランやホテル

レストランやホテルでの主な仕事は、料理の最後に提供されるデザート「アシエット デセール」を作ることです。パティシエは、料理全体との調和を考慮し、コースの一部として提供されるデザートのバランスにも気を配ります。また、チームで働くためのコミュニケーション能力が求められる業務でもあります。

美しく盛り付けられていることから分かるように、デザートには味だけでなく、見た目にもこだわった演出が求められます。また、特別な日やイベントに向け、オーダーメイドデザートを提供することもあり、色彩感覚や芸術的なセンスが必要です。ホテルでは、宴会や結婚式用のデザートを手掛けたり、ギフト用のスイーツを作ったりすることもあります。

・結婚式場

結婚式場でのパティシエの業務は、ウェディングケーキやパーティー用のデザートを作ることです。大きな結婚式場や披露宴会場では、それぞれに専属のパティシエが在籍し、新郎新婦の要望に応じたケーキを1からデザインします。ケーキのデザインは、その年のトレンドや新郎新婦の好みによって変化するため、最新の情報を取り入れながら、個性的で美しいケーキを作り上げることが重要です。

また結婚式場のパティシエは、ケーキの制作だけでなく、デザートビュッフェやコース料理の最後に出されるデザートも提供します。場合によっては、引出物用の焼き菓子を任されることもあるでしょう。

・工場や菓子メーカー

パティシエの就職先として、菓子工場や大手菓子メーカーも選択肢の一つです。大手洋菓子メーカーは、その多くが自社工場を持っています。工場では機械による自動生産が行われますが、焼き加減の調整や仕上がりのチェックなど、パティシエの技術が求められる場面も多くあります。

また、新商品の開発や既存商品の改良においては、試作段階からパティシエが手作業で作り上げることが一般的です。このように工場での勤務は、大量生産を行う現場で経験を積めると同時に、開発の最前線で新しいお菓子を生み出す機会でもあり、パティシエとしてのスキルをさらに広げる経験となります。

■パティシエの仕事内容

パティシエの業務は、基本的にお菓子やスイーツを作ることが中心ですが、職場によってはお菓子作り以外の業務を担当することも珍しくありません。

具体的にどのような業務をするのか、パティシエの主な仕事内容を紹介します。

・製菓

パティシエの主な仕事は、お菓子作りに関する一連の工程を担当することです。洋菓子の種類によって異なりますが、材料の計量や生地の仕込み、焼き上げ、ムースの準備、デコレーションなど、パティシエの作業は多岐にわたります。また、スイーツ作りを通じて味だけでなく、見た目まで美しい商品を提供することもパティシエの役割です。

大きな店舗では、製菓工程が担当別に分かれており、新人は材料の準備や計量などの基本的な作業から始め、経験を積みながら上級の工程を任されていきます。それぞれの作業で温度や時間の管理が必要とされ、特にクリスマスなどの繁忙期では、計画的な作業スケジュールの作成が必要です。

・商品開発

パティシエとして経験を積むと、商品開発に携わる機会も増えます。開発では味の他にも、製造コストや作業の手間、保存期間なども考慮しながら、店の経営や顧客のニーズに合った商品を作り上げることが重要です。さらに、季節のフルーツや最新のトレンドを取り入れたオリジナルスイーツを考案し、試作を重ねて最適な商品化を目指します。

パティシエにとって商品開発は、スイーツの創造性を発揮できるだけでなく、自身の名前を世に広め、将来的なキャリアアップに直結する大きなチャンスなのです。特にSNSで話題になると、店舗への注目度が高まり、売上やブランド力を向上させるきっかけにもなるでしょう。

・経営やプロモーション

パティシエとしてキャリアを積み、シェフパティシエや補佐であるスーシェフなどの役職に就くと、店舗の経営やプロモーションにも関与するようになります。経営の一環として売上管理や原価計算、スタッフのマネジメントなど、店舗運営の全体を見渡し、効率的かつ効果的な運営を目指さなくてはなりません。

また、プロモーション活動においては、新商品の開発やイベントの企画、SNSを活用した宣伝など、店の知名度を上げて集客を図らなければいけません。特に独立して自分の店を持っている場合は、経営やプロモーションのスキルが必要であり、パティシエとしての腕だけでなく、経営者としての視点を養うことも大切です。

・販売や接客

パティシエは、販売や接客を担当することもあります。特に小規模なパティスリーや繁忙期には、調理のみならず店頭での販売を行うことも多くなるでしょう。また、新人のパティシエが販売を担当するケースもあり、お客様とのコミュニケーションを通じて、直接反応を見ながらニーズを把握できることは大きな魅力です。

さらに、ケーキの箱詰めやギフトのラッピングなど、商品として提供するために必要な技術も習得できます。お客さまの笑顔に触れることでやりがいを感じ、より良い商品を作るモチベーションにもつながるでしょう。販売や接客は、パティシエにとって単なる業務の一環ではなく、お客様の声を直聞くことにより、成長する上で大切な経験となるでしょう。

■まとめ

パティシエを目指すにあたり、必須の資格はありませんが、製菓衛生師や菓子製造技能士といった国家資格の取得は、技術や知識の証明として大きな強みになります。パティシエに求められるスキルは、就職先や仕事内容によってさまざまですが、資格を持っていることでキャリアアップや独立に有利となることが多いのも現状です。

自身がパティシエとして目指す道に応じ、最適な資格を取得して経験を積みながら、スイーツ業界での成功を目指しましょう。

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