日本菓子専門学校はフランス、ドイツ、韓国、中国と様々な国の製菓学校と姉妹校となっています。
2002年からドイツの姉妹校である「ミュンヘン市立製菓マイスター養成学校」からマイスタリンを招き特別授業を行っています。一度コロナで中断しましたが、昨年より再開し、今年も来ていただきました。
マイスタリンとはマイスターの女性名称のことです。 マイスター(マイスタリン)とは、手工業における専門技術職の最高位として与えられる称号です。
マイスターは職人としての職業経験を積み、国の高等教育機関を卒業し国家試験に合格することでその称号が与えられ、独立して経営者になることができます。
この制度は製菓製パンだけではありません。製菓製パンは「手工業マイスター」に分類され、その中には製菓製パンや酒造、木工家具など94種類の資格があるようです。
今回はそのマイスタリンを取得したお二人に授業を行っていただきます。
お菓子2製品と、マジパン細工のデモンストレーションです。
まずは「マンデルホルンヒェン」です。 ローマジパンベースの馬蹄形の焼き菓子です。
生地をよく捏ね
スライスアーモンドをまぶしつけ
馬蹄形(馬のひづめの形)に成形して天板に並べます。
焼き上がりました。
冷めたらテンパリングをしたチョコレートを付けていきます。
アーモンドの香り豊かな柔らかめの生地にパリパリのスライスアーモンドとチョコレートがアクセントになった美味しい焼菓子です。
もう1品は「スパニッシュ・バニラトルテ」。こちらは生菓子になります。マイスタリンが来日する前にレシピの打ち合わせをメールで行うのですが、ドイツのケーキはデカいのです!直径26cm~30cmくらいが基本でしょうか。日本は直径15cm~18cmが多いので、授業用に18cmサイズに計算しなおすのも大変なのです。出来る限りドイツと同じ状態で授業を行ってほしいので、配合や使用する道具も含め、入念に打ち合わせをします。
スパニッシュ・バニラトルテですが、ローマジパンベースの別立てスポンジを焼き、カスタードクリームとフランボワーズジャムをサンドし、バタークリームでナッペと絞りを行います。
ローマジパンのベースを泡立てています。
焼成にはトルテ型を使わずにセルクルで。さらにセルクルの底をオーブンペーパーで覆ったものに生地を流し焼成します。
スポンジ生地をスライスします。マイスタリンに教わっていますね。
クリームを作り、スポンジでサンドしていきます。
冷やし固めた後、ナッペをしていきます。
サイドにスライスアーモンドを付けていきます。
三角コームで線を付けた仕上げもあります。
表面をキレイにしたら、バタークリームを絞って仕上げます。
色々な模様で絞ってくださいました。
生徒達も見本を見て絞っていきます。
ドイツ語の授業担当の本間先生が通訳に入ってくださり、マイスタリンと交流しながら作業を進めます。
最後にマジパン細工のデモンストレーションを行っていただきました。
質疑応答を行い
みんなで記念撮影をして、特別授業は終わりました。
今回の製品 マンデルホルンヒェン
スパニッシュ・バニラトルテ
カタリナさん、マリエラさん、素敵な授業をありがとうございました。 Danke schön.