2年生も後期になると工芸菓子の授業も増えていきます。 アメ細工・チョコレート細工・ヌガー細工・ヘクセンハウス・パスティヤージュ・・・
今回の授業はシュガークラフトです。 シュガークラフトは、現代のウエディングケーキの原型となっています。
世界で最も美しく、優美なお菓子、シュガーケーキデコレーションは19世紀イギリスでヴィクトリア女王時代に発展したものです。
丸型のケーキを幾段にも積み上げていく形のウェディングケーキを有名にしたのは、このヴィクトリア女王とアルバート公の為に作られたウェディングケーキでした。
この時代はイギリス大英帝国の名をほしいままにする栄華の時代で、ヴィクトリア様式と呼ばれる重厚で華麗な芸術様式が生まれました。これをお菓子に表現したのが別名ヴィクトリアンケーキとも呼ばれるものでした。このケーキの特徴は、粉砂糖で作るアイシングを用いた、絞りで曲線を幾重にも施して飾り付けていく豪華なものだったようです。
さらに細い口金で線を絞るレースワークが生まれ、次第にケーキの様式が変わり細工物を引き立たせるためにケーキの表面の空間が多くなりました。そのうち花嫁のドレスに合わせて色付けされたウェディングケーキが流行し、それ迄の白一色のウェディングケーキからは一変し、色取り取りのものが生まれました。
その後、オーストラリア、アメリカ、イギリス、南アフリカなど様々な国で様々な手法が生まれ、シュガーケーキは一段と華やかに発展していきました。
今回のはシュガークラフトの技法で花を作る授業です。
講師の先生は、日本のシュガークラフトの第一人者である山本直美先生です。
山本先生は米国、英国にてシュガークラフトを学び、現在も海外にて定期的にレッスンを開催するなど国際的な活躍を続けている方で、独自の技法とエレガントで繊細な作風のシュガーフラワーの美しさで、日本のみならず海外においても支持されている先生です。
先生のデモンストレーションです。
もうバラです!
当たり前かと思われるかもしれませんが、シュガークラフトはもちろんマジパン細工、アメ細工でもバラをバラらしく作るのはなかなか難しいのです。
別の小さい花を作っています。
極細のワイヤーを通して
もう本物のバラと変わりません!😲
生徒達も集中して作業を続けます。
花びらを1枚1枚貼り付けていきます。
葉の部分も作っていきます。
各パーツも出来上がってきました。
上手に出来たようですね。
こうして見ると色々な形がありますね。
このように、日本菓子専門学校では様々な講師の先生をお招きして、ただお菓子を作るだけではなく、様々な分野の技術を学びます。こういう技術・知識は現場でもきっと役に立つことがあるので、しっかり覚えてほしいと思います。
toru