パティシエとして活躍するために、専門学校に通うべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。確かに、パティシエとしてのキャリアを築くためには現場での経験が大切ですが、専門学校で得られる知識やスキルも無視できません。
本記事では、パティシエの専門学校に通うことで得られる利点と、学校選びの際に押さえておくべきポイントを紹介します。これからパティシエを本格的に目指したい方は、ぜひ参考にしてください。
■パティシエの専門学校には行くべき?
パティシエを目指す際、専門学校に通うべきかどうか悩んだら、専門学校について詳しく知ることが大切です。ここでは、パティシエの専門学校に行くべき理由や、専門学校で学ぶことを解説します。
・専門学校に行かなくてもパティシエにはなれる
専門学校に通わなくても、アルバイトや独学で実践的な技術や知識を現場で学べばパティシエとして活躍することは可能です。また、インターネットを活用すれば最新の技術に関する知見も深まります。特に飲食店での経験は、即戦力となるスキルを身につける場として適しているでしょう。
しかし、専門学校に通うと、より効率的に基礎から応用まで知識や技術を学べるほか、業界とのつながりも広がり、スムーズなキャリア形成に役立つこともあります。また、技術を学ぶだけでなく、同じ目標をもつ仲間と切磋琢磨できる環境が整っていることも魅力です。効率よく学び、早く成長するために、専門学校に行くことは効果的な選択肢と言えるでしょう。
・パティシエの専門学校では何を学ぶ?
パティシエの専門学校では、実践と理論の両面から製菓技術を学びます。材料の選び方や配合、温度管理など、製菓に必要な基礎知識を習得し、作業環境や湿度が仕上がりに与える影響など多岐に渡ります。
スポンジ生地やクリームといった基本技術から、焼き菓子や和菓子まで幅広いジャンルを学び、現場で即戦力となるスキルを身につけられることが特徴です。プロの講師による指導のもと、実際に手を動かしながら経験を積み、技術と創造力を高めます。
■パティシエの専門学校に行くメリット
ここでは、専門学校に行くことで得られる主なメリットを見ていきましょう。
・基礎から学べる
パティシエの専門学校に通うメリットの1つは、基礎からしっかりと学べることです。お菓子作りの経験が少ない人でも、体系的なカリキュラムを通じて、材料の選び方や扱い方、基本的なレシピ、温度管理、飾り付けなど、製菓に必要な知識と技術を段階的に習得できます。
また、実習を通じて、スイーツ作りのプロセスを体得するため、独学に比べ技術が定着しやすいこともメリットです。
・即戦力になるスキルを習得できる
パティシエの専門学校に通うことで、実践的なスキルを効率的に習得できます。基礎から応用まで、実際に作業しながら多様な菓子作りを学び、即戦力として現場で求められる技術を身につけることが可能です。
さらに、経営やマーケティングのスキルも学べるため、技術だけでなく、将来のキャリアを見据えた総合的な成長が期待できるでしょう。
・就職活動の際に有利になる
就職活動の際に有利になることも、パティシエの専門学校に通うメリットです。多くの専門学校には、個人店から大手企業、ホテルやレストランなど、幅広い新卒採用の求人情報が直接届くため、幅広い選択肢から就職先を選べます。専門学校で学んだ基礎知識や技術は、現場で即戦力として評価され、採用される確率も高まるでしょう。
また、学校によっては就職や開業のサポートが充実しており、就職活動がスムーズに進むことも期待できます。
・パティシエにとって役立つ資格がとれる
パティシエの専門学校に通えば、実務や就職に役立つ資格を効率的に取得できます。パティシエに必須の資格はありませんが、「製菓衛生師」や「菓子製造技能士」は、衛生管理や技術の証明として評価される国家資格です。
これらの資格は通常、実務経験が必須ですが、専門学校によっては座学や実習を通じて必要な知識や技術を学び、資格を取得するための受験資格を得られます。
■パティシエの専門学校に通うべきか悩んだら考えたいこと
パティシエの専門学校への進学は、学費や時間の投資、卒業後のキャリアプランなどを考慮して慎重に検討しましょう。
・費用について
パティシエの専門学校の費用は、単に学費の高低だけで判断するのではなく、授業内容や実習の充実度が費用に見合うかどうかを確認することが大切です。安価ゆえに質の低い教育を提供する学校もあれば、広告費に多くをかけ、授業内容が充実していないにも関わらず高額なところもあります。
また、授業料の他にも教材費や実習費、材料費が発生するため、全体のコストを把握することも大切です。奨学金や助成金の制度を活用することで、費用負担を軽減する方法を検討するのもよいでしょう。
・将来の展望
パティシエの専門学校に通うかどうかを迷った際は、将来のキャリア展望を考えることが大切です。卒業後の就職先や業界の動向を事前に調査し、今後のパティシエとしての需要や可能性を把握しましょう。
また、専門学校が提供するカリキュラムが自身の目指すキャリアに合っているかを確認し、卒業生の就職状況や成功例を調べることも参考になります。これらを踏まえて、自分の将来像に合った選択をすることが大切です。
・通わない場合の製菓の勉強方法
パティシエ専門学校に通わずに製菓を学ぶ方法として、書籍やインターネットを活用してレシピを学ぶことや、現場で経験を積むという選択肢もあります。これらの手段は、自分のペースで技術を習得していくため、通学が難しい人には向いているかもしれません。
しかし、材料や工程の背後にある理論をしっかり理解するためには、体系的な教育が必要です。専門学校には、実践と理論をバランスよく学べる環境が整っていますが、独学での学習は時間がかかり、現場で求められるレベルに達するのは難しいことも多いでしょう。
■専門学校に通うならどんな学校を選ぶべき?
最後に、パティシエの専門学校選びで押さえておくべきポイントを紹介します。パティシエとしてのキャリアを築くために、自分にとって最適な学校を選びましょう。
・学べる内容
パティシエの専門学校を選ぶ際は、カリキュラム内容をしっかり確認することが大切です。自分がどのような分野で活躍したいのか、どの技術を身につけたいのかを明確にし、それに合った授業が提供されているかどうかをチェックしましょう。
例えば、洋菓子だけでなく、和菓子やパン、チョコレートなど幅広く学べる学校もあります。学校ごとに実習内容や専攻、目指せる資格は異なるため、複数の学校を比較することが大切です。体験入学やオープンキャンパスに参加し、実際に授業の雰囲気を感じることで、自分に合った学校を見つけましょう。
・卒業生の活躍や就職先
パティシエの専門学校を選ぶ際は、卒業生の就職先や活躍状況をチェックし、その学校がどの分野に強いのか確認することも大切です。例えば有名なパティスリーや老舗菓子メーカー、ホテルやレストランへの就職実績が豊富である、または独立開業した卒業生が多いなど、学校ごとの特徴を把握しましょう。
学校のウェブサイトやパンフレットで紹介されている就職先を確認するだけでなく、オープンキャンパスで実際に先生やスタッフに質問することで、より具体的な情報を得られます。卒業後のサポート体制も確認し、自分の目指すキャリアに合った学校を選んでください。
・学費
パティシエの専門学校は、学費と授業内容や実習時間のバランスが取れているかどうかを確認して選びましょう。学費が高いからといって、必ずしも充実した内容とは限りません。授業や実習でどれだけの時間を費やすか、学ぶ内容に見合った投資かどうかをよく考える必要があります。
また、学校によっては1年制や2年制のコースがあり、それぞれにメリットがあるため、自分の目指すキャリアに応じて選択することが大切です。実際に学校を見学し、カリキュラムの内容と学費が適正かどうか確認しましょう。
・学校周辺の環境
充実した専門学校生活を過ごすためには、学校周辺の環境も大切なポイントです。数年間通う場所になることを考慮し、通学の利便性や生活環境を事前に確認しておきましょう。たとえば、学校に食堂がなければ、近隣のスーパー・コンビニ、飲食店の有無、学生寮やアパートを借りる場合は、最寄り駅やドラッグストア、病院、銀行など生活に必要な施設の充実度の確認も大切です。
オープンキャンパスの際には、周辺を歩いて実際の環境をチェックし、平日や夜の雰囲気も把握することをおすすめします。
・学校の設備、広さ
パティシエの専門学校を選ぶ際は、学校の設備や広さにも注目することが大切です。特に授業の大半で実習が行われる製菓系の専門学校では、毎日使う製菓器具や調理設備が学びに直結します。実習室はいくつあるか、専門機器を取り揃えているか、それを使える機会はどれくらいあるかなど、学校によって異なる特色をしっかり比較検討しましょう。
自分に合った学校を選ぶには、オープンキャンパスに参加し、設備の使いやすさや学内の広さ、雰囲気を実際に見て体験することが大切です。
■まとめ
パティシエになるために必ずしも専門学校に通う必要はありませんが、学校でしか得られないメリットは多いです。体系的な技術や知識の習得、プロの指導を受ける環境、仲間との刺激や就職支援など、学校だからこそ提供できる環境が整っています。独学や現場での経験だけでは得られない知識や経験を効率的に身につけ、自信をもってパティシエとしての一歩を踏み出しましょう。
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