チョコレート菓子製造の専門家である「ショコラティエ」。
そんなショコラティエですが、
「どうやったらなれるのか？」という質問をたびたびいただきます。
今回は、ショコラティエという職業の特徴や仕事内容、目指し方を解説します。


ショコラティエとは、チョコレート菓子の製造を専門とする洋菓子職人を指します。
「チョコレートだけ？」と思われるかもしれませんが、チョコレートは加工や品質管理が難しく、デリケートな食材です。
したがって、ショコラティエという名の「チョコレートの専門家」がいるのです。
ショコラティエは、チョコレートの本場であるベルギーやフランスにおいて長い歴史があり、社会的地位も高い職業です。日本でその名が知られるようになったのはここ数年の話で、漫画やドラマ、映画などがきっかけで、少しずつ認知され始めました。
「パティシェとショコラティエはどう違うのか？」とたびたび話題になりますが、取り扱う菓子の分野が違います。パティシェは洋菓子全般、ショコラティエはチョコレート菓子を含めた洋菓子を製造します。つまり、パティシェの専門領域を熟知した上で、チョコレートの加工や管理、製造スキルを身につけなければ、ショコラティエにはなれないのです。
広義において、ショコラティエはパティシェに含まれるでしょう。ただ、チョコレートに対する知識や知見、チョコレート菓子の製造スキルに関しては、ショコラティエが優れています。世界的なショコラティエとして、ベルギーの「ピエール・マルコニーリ」氏、フランスの｢ジャンル＝ポール・エヴァン｣氏が有名です。 ショコラティエの仕事は多岐にわたります。たとえば、チョコレートの原料であるカカオ豆の選定・焙煎もショコラティエの仕事です。産地や品種ごとの特性を熟知し、最適なカカオ豆を仕入れます。そして、カカオ豆を焙煎・抽出、ペースト状に加工するのです。一流のショコラティエほど成形前の工程にこだわります。
そしてチョコレートを刻んだり溶かしたりして成形し、さまざまなチョコレート菓子に仕上げていきます。
上記の通り、チョコレートは繊細で取り扱いが難しい食材です。温度管理を誤ると風味や艶が失われたり、味わいも変わったりします。そのため、高い品質のチョコレート菓子を製造するには、ショコラティエのような専門家が必要なのです。
また、チョコレート菓子の製造だけでなく、企画やプロモーション、レシピの開発もショコラティエの仕事です。この点はパティシェと変わりません。もっとも忙しいのは毎年2月前後のバレンタインの時期です。バレンタインに合わせて新商品を開発する、PR企画を考案するなど、ショコラティエはさまざまな仕事を担います。パティシェ同様に多忙ですが、その分だけやりがいも多く、チョコレート好きには天職といえるでしょう。

  ショコラティエになるには、製菓専門学校で洋菓子製造の基礎を学ぶことが重要です。上記の通り、ショコラティエはパティシェから派生した専門職となります。まずは基本となる洋菓子製造のイロハを身につけていなければ、ショコラティエは名乗れません。したがって、ショコラティエを志している方は、製菓専門学校への入学をおすすめします。
店舗で働きながらショコラティエを目指すのは不可能ではありませんが、ショコラティエの仕事を働きながら身につけると非常に時間がかかります。元より専門性の高い職業であるため、洋菓子製造の基礎が身についていないと、スタートラインにすら立てないのが現実です。
製菓専門学校で基礎を学んだ後は、ホテルや洋菓子店、菓子メーカーのチョコレート菓子部門・部署に配属されるのが理想的です。人によっては、各社の指示で本場であるフランス・ベルギーに修業しにいくこともあるようです。決して楽な道のりではありませんが、厳しい修行を経てはじめて、一人前のショコラティエになることができます。
なお、ショコラティエを名乗る上で、特定の資格は必要ありません。ただし、「食品衛生責任者」や「菓子製造技能士」などを持っていると、就職や転職で有利です。独立開業に必要な資格もあるため、学生の内に取得することをおすすめします。
ショコラティエになるのは簡単ではありません。しかし、計画的に学習し、就職後もチョコレート関係の部門・部署に配属されればチャンスはあるでしょう。

  ショコラティエはチョコレートの専門家であり、パティシェも憧れる職業です。
本気でショコラティエを目指すなら、製菓専門学校で洋菓子製造の基礎を学ぶ必要があるでしょう。
独学は現実的ではありませんので、専門の養成施設でイロハを学ぶことをおすすめします。
日本菓子専門学校では、来校型またはWEB型のオープンキャンパスを定期開催しています。
パティシェやショコラティエに興味のある方は、ぜひ一度日本菓子専門学校のオープンキャンパスに足を運んでみてください。



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