パン職人の仕事内容とは?製パン工程を徹底解説

パンを焼き上げるだけが、パン職人の仕事ではありません。
勤務先によるものの、接客や陳列、新商品開発など、多種多様な業務に対応します。
そこで今回は、パン職人の仕事内容と製パンの工程について解説します。
「パン作り以外にどんな仕事があるの?」と気になっている方は、ぜひ参考にしてください。
パン職人の仕事内容
生地作りから焼成、仕上げを含む「パン作り」の工程を製パンといいます。
製パンを中心に、パン職人はありとあらゆる業務を並行します。
たとえば、焼き上げたパンの陳列作業、レジ打ちなどの接客対応、食品や店内の衛生管理など、その仕事は多岐にわたります。
勤務先で役職がつけば、現場責任者として他のパン職人に指示を出すこともあるでしょう。
「パン職人=工房で黙々とパンを焼く人」のイメージが強いかもしれません。
間違いではありませんが、仕事の幅は想像以上に広く、一つひとつの工程に繊細さが求められます。
たとえば、パン生地は生き物と呼ばれるほど、気温・湿度の影響を受けやすいものです。
生地を上手く膨らませるには、その時々の気温・湿度を考慮し、発酵時間を調整する必要があります。
「レシピ通りに作業すれば必ず上手く焼ける」とはいかないのが製パンの難しいところです。
ベテランのパン職人になると、最適な発酵時間をすぐに割り出せるといいます。
長年の経験から、気温・湿度に応じたベストな発酵時間を覚えているのです。
製パンは奥が深く、一朝一夕で身につくものではありませんが、その分やりがいはあります。
また、パン職人の多くは、分業体制で仕事をこなしています。
材料を配合してパン生地を作る人、焼成する職人、店内に陳列する人など、複数人で現場を回すのが一般的です。
特にベーカリーやホテル、レストランでは分業体制が取られています。
製パンの基本工程
パンの種類により素材の配合割合、発酵・焼成の時間は変わるため、あくまでも一例として読み進めてください。
1.パン生地の仕込み・下準備
強力粉と水、砂糖、食塩、パン酵母(イースト)、脱脂粉乳、バターを用意しましょう。
ここで重要なのは、水温の調整と材料の配置です。
製パンに適した水温は季節によって変わります。
通常、夏場は冷水、冬場は30~35℃程度に調整します。
これにより、イースト菌を効率よく発酵させられます。
ミキサーボウル内に強力粉を投入し、
砂糖、食塩、脱脂粉乳を加え、良く混ぜ合わせる。
(パン酵母が食塩と触れ合わないようにする)、
その後パン酵母を加えよく混ぜあわせる。
砂糖には、イースト菌の発酵を促す役割があります。
最初にドライイースト、塩の順に混ぜることは、とても合理的な作業工程なのです。
そして、冷水またはぬるま湯を加える。
2.パン生地をこねる
水はすべて投入するのではなく、全体の9割を目安に投入しましょう。
残り1割は、生地が硬い感じたときに適量を加えます。
まずはボウルの中で生地をこね、ある程度まとまったら中速でこねます。
最初は水気が多いものの、徐々に固くなり、手につかなくなります。
続いて、バターを混入して、低速でこねバターが混ざれば中速でこねます。
生地の中でグルテンが形成され、生地同士の「繋ぎ」がよくなります。
生地に弾力と滑らかさを感じれば仕込み上がりです。
3.発酵と成形
この工程を「一次発酵」といいます。
生地は約2倍程度の大きさまで膨らみます。
「一次発酵」後、目的の重量に分割し丸めます。
ここで一旦生地を休ませます。
この工程を「ベンチタイム」といいます。
その後、成形します。内に溜まったガスをしっかりと抜きます。
その後、目的の形に成形します。
鉄板に並べ、再度発酵させましょう。
これを「最終発酵」といいます。
4.焼成
時々オーブンの中を確認しましょう。上手に焼き上がれば完成です。
以上、基本的な製パン工程をご紹介しました。
パンの種類やレシピにより工程が変わりますが、
ベースとなる流れや考え方は同じです。
知識として頭の片隅に入れておきましょう。
まとめ
製パンはもちろん、陳列や接客、衛生管理に対応。
ベーカリーを開業した場合は、経理を含む店舗経営まで考えなければなりません。
これらの仕事を覚えるには時間がかかります。
独学は現実的ではないため、専門学校で製パン技術を学ぶのがおすすめです。
日本菓子専門学校の製パン技術学科では、パン職人の養成に特化したカリキュラムを用意しています。
実習ではプロ仕様の設備・機器を採用しており、現場さながら雰囲気で製パン技術を学べるのが特長です。
興味のある方は、定期的に実施手しているオープンキャンパスに参加してみてはいかがでしょうか。
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