製菓資格の基礎知識!試験概要や取得メリットを徹底解説
最前線で活躍するパティシエや和菓子職人ほど、製菓関連の国家資格を持っているものです。たとえば、代表的な製菓資格に製菓衛生師があります。高度な食品の安全衛生の知識を証明する資格で、簡単には取得できない分、持っていると多くのメリットが得られます。
そこで今回は、さまざまな製菓資格の試験概要や取得メリットを解説します。受験資格や出題科目、合格率にも言及しますので、資格取得を考えている人はぜひ参考にしてください。
製菓関連の代表的な資格として、製菓衛生師・菓子製造技能士・食品衛生責任者の3つがあります。ここでは、各資格の特徴をご説明します。
製菓衛生師は、厚生労働省が認める国家資格の一種です。製菓製造技術だけでなく、高度な衛生管理や食品添加物の専門知識の証明となります。この資格は洋菓子・和菓子問わず、菓子製造業に従事する人々の資質を高め、公衆衛生を向上させるために創設されました。
製菓衛生師の有資格者は、洋菓子店、和菓子店、パン屋、レストラン、工場、食品メーカーなど、製菓関連の多様な場所で働いています。また、ブライダル業界やホテル業界など、菓子類の提供が行われるところで活躍する人も少なくありません。
製菓衛生師は、パティシエになるための必須資格ではありません。しかし、取得していると、製菓業界での就職・転職で有利に働くでしょう。また、食品衛生責任者の資格取得時において、講習が免除されるなどのメリットがあります。
菓子製造技能士は、菓子製造における専門知識・技術を証明する国家資格です。各都道府県で実施される技能試験および筆記試験に合格することで取得できます。この資格は1959年に創設された技能検定制度の一種で、取得すれば、優れた技術を持つ「職人」の証となります。
洋菓子製造作業と和菓子製造作業の2分野にわかれており、それぞれ1級・2級の級位が定められています。有資格者は、洋菓子店・和菓子店だけでなく、お菓子教室で講師を務めたり、食品メーカーの研究員として働いたりと、多彩なフィールドで活躍しています。
食品衛生責任者は、安全な食品を提供するための専門知識・技術を証明する資格です。洋菓子店・和菓子店を含め、飲食店を経営する際には、食品衛生責任者の設置が義務づけられています。施設や設備の衛生管理、スタッフの健康管理、食材の適切な保管など、その役割は多岐にわたります。
食品衛生責任者は、栄養士や調理師、製菓衛生師、食鳥処理衛生管理者、食品衛生管理者などの既存の資格を有しているか、食品衛生責任者養成講習会を修了することで取得できます。
ここからは、製菓衛生師の受験資格と試験内容について、詳しく解説していきます。
製菓衛生師試験は厚生労働大臣が定めた要件にもとづき、年に1回試実施されます。試験日や試験会場、受験方法は都道府県ごとに異なるため、事前に確認が必要です。
製菓衛生師は、以下いずれかを満たすことで受験できます。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000065164.html
1つめの受験資格について、製菓衛生師養成施設とは、製菓衛生師試験の受験科目における製菓理論や技術を学べる学校のことです。昼間課程、夜間課程、通信課程といった多様な課程が存在し、施設ごとに修業年限や授業日程が違います。多くの施設は1年制または2年制の専門学校で、製菓衛生師になるには1年以上、必要な知識・技術を学ぶ必要があります。
2つめの受験資格ですが、「学校教育法第57条に規定する者」とは「日本の義務教育学校の卒業者」を指します。つまり、中学校卒業以上の学歴が必要です。外国籍の人、日本国籍を有してなおかつ外国学校を卒業している人は、事前に厚生労働大臣の学力認定を受けなければなりません。その上で、洋菓子店・和菓子店をはじめとする菓子製造業において、2年以上の実務経験が必要です。
日本菓子専門学校は製菓衛生師養成施設に指定されており、本校の「製菓技術学科」あるいは「製菓衛生師コース(通信教育課程)」を卒業後、製菓衛生師の受験資格が得られます。とりわけ製菓技術学科においては、同じく製菓関連の国家資格である菓子製造技能士も取得可能です。
製菓衛生師の試験内容は、衛生法規・公衆衛生学・栄養学・食品学・食品衛生学・製菓理論・製菓実技の7科目があります。問題は多肢選択式で出題され、マークシートに記入して解答します。また、出題科目に「実技」とありますが、実技試験はありません。また、実技は「洋菓子分野」「和菓子分野」「製パン分野」から1つを選んで解答します。
東京都で実施された「令和5年度東京都製菓衛生師試験」の合格率は67.2%でした。都道府県によるものの、製菓衛生師の平均合格率は約70%で、決して楽に取れる資格ではありません。特に独学で受験する場合、出題科目の専門性の高さ、難易度に躓く人がほとんどです。
本校をはじめとする製菓専門学校に通い、集中的に試験対策をするのが確実でしょう。なお、日本菓子専門学校の令和4年度における製菓衛生師試験合格率は96%でした。国内の製菓衛生師養成施設では、トップクラスの合格率を誇ります。
製菓衛生師資格を取得するメリットは、以下の通りです。
製菓衛生師資格は、お客さんに安心安全なお菓子を提供できる信頼の証です。国家資格である以上、社会的信用も高く、有資格者は就職や転職で有利になります。また、ビザ取得が有利になったり、食品衛生責任者資格を簡単に取得できたりするメリットがあります。将来的に海外で働きたい人、キャリアアップをしたい人、自分のお店を持ちたい人は、優先的に取得すべき資格です。
続いて、菓子製造技能士の受験資格や試験内容について解説します。
菓子製造技能士試験は、学科試験と実技試験の2部構成となります。1級と2級があり、それぞれ学科試験と実技試験の内容が異なります。
学科試験の出題科目は、食品一般・菓子一般・関連法規・安全衛生・洋菓子製造法の5つです。試験では洋菓子製造作業、和菓子製造作業ともに、四肢択一式や真偽法にて全50問が出題されます。また、実技試験は制限時間内で、指定の洋菓子・和菓子を製造し、その仕上がりを評価します。学科試験は100点満点中65点以上、実技試験は60点以上で合格です。
製菓製造技能士は、1級と2級で受験資格が異なります。2級は2年以上の実務経験が必要です。ただ、厚生労働大臣指定の専門学校において、関連学科を800時間以上学ぶことでも、受験資格を得られます。なお、1級の場合、7年以上の実務経験あるいは「2級合格後に2年以上の実務経験」が必要です。専門学校卒業後に2級を取得しておけば、より早く受験資格を得られるでしょう。
製菓製造技能士の平均合格率は40%〜50%程度です。2人に1人しか合格できないことを考えると、製菓衛生師と同じく、一筋縄にはいかない資格でしょう。ただ、その難しさがパティシエ・和菓子職人としての評価を高めます。なお、製菓製造技能士試験の出題科目も、日本菓子専門学校で修学可能です。実際の試験では、在学中に学んだ知識を活かせるでしょう。
製菓製造技能士資格を取得するメリットは、次の通りです。
菓子製造技能士の有資格は、製菓製造のプロフェッショナルとして評価されます。そのため、製菓業界での市場価値が高まり、就職・転職で有利になるでしょう。また、自分でお店を開業する際にも、資格があることでお客さんや取引先からの信頼を得やすくなります。
日本菓子専門学校では、在学中に製菓衛生師および食品衛生責任者を取得できます。また、卒業と同時に製菓製造技能士2級の受験資格が得られるため、実務経験が不要です。2級合格後、2年間の実務経験で1級を受験できます。
さらに本校卒業後は、3年間の実務経験を積むと職業訓練指導員の受験資格が得られます。これは民間の職業訓練施設において、製菓や製パンの専門知識・技術を指導できる資格です。通常は5年間の実務経験が求められるため、3年に短縮できるのは大きなメリットです。
本校は、在学中に製菓衛生師資格を取得できる数少ない養成学校です。いずれは店舗責任者などにキャリアアップしたい人、若くてして独立開業を志している人は、ぜひ本校で合格を目指してください。
パティシエになるために、取らなければならない専門資格はありません。しかし、持っていると技術の証明になったり、社会的信用が増したりする資格はあります。製菓衛生師や製菓製造技能士が代表例です。
本校では、製菓衛生師などの国家資格を在学中に取得できます。通常は数年間の実務経験が求められるため、それが不要になるのは魅力です。早い段階で国家資格を取得したいなら、国内トップクラスの合格率を誇る日本菓子専門学校でともに学びましょう。興味のある人は、本校のオープンキャンパスや学校説明会にお越しください。
オープンキャンパスや個人面談のお申込み・お問い合わせはこちらから
https://www.nihon-kashi.ac.jp/taiken
そこで今回は、さまざまな製菓資格の試験概要や取得メリットを解説します。受験資格や出題科目、合格率にも言及しますので、資格取得を考えている人はぜひ参考にしてください。
製菓関連の資格とは?パティシエに必要?
製菓衛生師
製菓衛生師の有資格者は、洋菓子店、和菓子店、パン屋、レストラン、工場、食品メーカーなど、製菓関連の多様な場所で働いています。また、ブライダル業界やホテル業界など、菓子類の提供が行われるところで活躍する人も少なくありません。
製菓衛生師は、パティシエになるための必須資格ではありません。しかし、取得していると、製菓業界での就職・転職で有利に働くでしょう。また、食品衛生責任者の資格取得時において、講習が免除されるなどのメリットがあります。
菓子製造技能士
洋菓子製造作業と和菓子製造作業の2分野にわかれており、それぞれ1級・2級の級位が定められています。有資格者は、洋菓子店・和菓子店だけでなく、お菓子教室で講師を務めたり、食品メーカーの研究員として働いたりと、多彩なフィールドで活躍しています。
食品衛生責任者
食品衛生責任者は、栄養士や調理師、製菓衛生師、食鳥処理衛生管理者、食品衛生管理者などの既存の資格を有しているか、食品衛生責任者養成講習会を修了することで取得できます。
ここからは、製菓衛生師の受験資格と試験内容について、詳しく解説していきます。
製菓衛生師の受験資格は?
製菓衛生師は、以下いずれかを満たすことで受験できます。
- 学校教育法(昭和22年法律第26号)第57条に規定する者であって、都道府県知事の指定する製菓衛生師養成施設において1年以上製菓衛生師として必要な知識及び技能を修得したもの
- 学校教育法第57条に規定する者であって、2年以上菓子製造業に従事したもの
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000065164.html
1つめの受験資格について、製菓衛生師養成施設とは、製菓衛生師試験の受験科目における製菓理論や技術を学べる学校のことです。昼間課程、夜間課程、通信課程といった多様な課程が存在し、施設ごとに修業年限や授業日程が違います。多くの施設は1年制または2年制の専門学校で、製菓衛生師になるには1年以上、必要な知識・技術を学ぶ必要があります。
2つめの受験資格ですが、「学校教育法第57条に規定する者」とは「日本の義務教育学校の卒業者」を指します。つまり、中学校卒業以上の学歴が必要です。外国籍の人、日本国籍を有してなおかつ外国学校を卒業している人は、事前に厚生労働大臣の学力認定を受けなければなりません。その上で、洋菓子店・和菓子店をはじめとする菓子製造業において、2年以上の実務経験が必要です。
日本菓子専門学校は製菓衛生師養成施設に指定されており、本校の「製菓技術学科」あるいは「製菓衛生師コース(通信教育課程)」を卒業後、製菓衛生師の受験資格が得られます。とりわけ製菓技術学科においては、同じく製菓関連の国家資格である菓子製造技能士も取得可能です。
製菓衛生師の試験内容は、衛生法規・公衆衛生学・栄養学・食品学・食品衛生学・製菓理論・製菓実技の7科目があります。問題は多肢選択式で出題され、マークシートに記入して解答します。また、出題科目に「実技」とありますが、実技試験はありません。また、実技は「洋菓子分野」「和菓子分野」「製パン分野」から1つを選んで解答します。
東京都で実施された「令和5年度東京都製菓衛生師試験」の合格率は67.2%でした。都道府県によるものの、製菓衛生師の平均合格率は約70%で、決して楽に取れる資格ではありません。特に独学で受験する場合、出題科目の専門性の高さ、難易度に躓く人がほとんどです。
本校をはじめとする製菓専門学校に通い、集中的に試験対策をするのが確実でしょう。なお、日本菓子専門学校の令和4年度における製菓衛生師試験合格率は96%でした。国内の製菓衛生師養成施設では、トップクラスの合格率を誇ります。
取得するメリットは?
- 安心安全なお菓子を提供するプロの証明
- 就職や転職で有利になりやすい
- ビザ取得で有利になりやすい
- 食品衛生責任者資格を無試験で取得できる
製菓衛生師資格は、お客さんに安心安全なお菓子を提供できる信頼の証です。国家資格である以上、社会的信用も高く、有資格者は就職や転職で有利になります。また、ビザ取得が有利になったり、食品衛生責任者資格を簡単に取得できたりするメリットがあります。将来的に海外で働きたい人、キャリアアップをしたい人、自分のお店を持ちたい人は、優先的に取得すべき資格です。
続いて、菓子製造技能士の受験資格や試験内容について解説します。
試験内容や出題科目は?
学科試験の出題科目は、食品一般・菓子一般・関連法規・安全衛生・洋菓子製造法の5つです。試験では洋菓子製造作業、和菓子製造作業ともに、四肢択一式や真偽法にて全50問が出題されます。また、実技試験は制限時間内で、指定の洋菓子・和菓子を製造し、その仕上がりを評価します。学科試験は100点満点中65点以上、実技試験は60点以上で合格です。
製菓製造技能士は、1級と2級で受験資格が異なります。2級は2年以上の実務経験が必要です。ただ、厚生労働大臣指定の専門学校において、関連学科を800時間以上学ぶことでも、受験資格を得られます。なお、1級の場合、7年以上の実務経験あるいは「2級合格後に2年以上の実務経験」が必要です。専門学校卒業後に2級を取得しておけば、より早く受験資格を得られるでしょう。
製菓製造技能士の平均合格率は40%〜50%程度です。2人に1人しか合格できないことを考えると、製菓衛生師と同じく、一筋縄にはいかない資格でしょう。ただ、その難しさがパティシエ・和菓子職人としての評価を高めます。なお、製菓製造技能士試験の出題科目も、日本菓子専門学校で修学可能です。実際の試験では、在学中に学んだ知識を活かせるでしょう。
取得するメリットは?
- 高度な製菓製造技術を有する証明になる
- 就職や転職で有利になる
- キャリアアップに繋がりやすい
- 職業訓練指導員資格を取得しやすい
菓子製造技能士の有資格は、製菓製造のプロフェッショナルとして評価されます。そのため、製菓業界での市場価値が高まり、就職・転職で有利になるでしょう。また、自分でお店を開業する際にも、資格があることでお客さんや取引先からの信頼を得やすくなります。
日本菓子専門学校で取得できる資格とは?
さらに本校卒業後は、3年間の実務経験を積むと職業訓練指導員の受験資格が得られます。これは民間の職業訓練施設において、製菓や製パンの専門知識・技術を指導できる資格です。通常は5年間の実務経験が求められるため、3年に短縮できるのは大きなメリットです。
本校は、在学中に製菓衛生師資格を取得できる数少ない養成学校です。いずれは店舗責任者などにキャリアアップしたい人、若くてして独立開業を志している人は、ぜひ本校で合格を目指してください。
まとめ
本校では、製菓衛生師などの国家資格を在学中に取得できます。通常は数年間の実務経験が求められるため、それが不要になるのは魅力です。早い段階で国家資格を取得したいなら、国内トップクラスの合格率を誇る日本菓子専門学校でともに学びましょう。興味のある人は、本校のオープンキャンパスや学校説明会にお越しください。
オープンキャンパスや個人面談のお申込み・お問い合わせはこちらから
https://www.nihon-kashi.ac.jp/taiken
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