もともとは「神様の食べ物」だった!? チョコレートの起源と歴史

チョコレートといえば、現在では大人気のお菓子です。
バレンタインの贈り物として、チョコレートのお菓子に挑戦した人も多いでしょう。
こちらでは、そんなチョコレートの起源や歴史についてお話しします。
■紀元前に遡るカカオの歴史
チョコレートの原料といえば、カカオです。
カカオが人類によって発見されたのは、紀元前だと考えられています。
古代メキシコにおいてカカオは「神様の食べ物」として取り扱われており、高値でやり取りされていました。
現在でこそ固形のチョコレートの原料として知られているカカオですが、
長らくの間、カカオで作られていたのは「飲み物」です。
人々はカカオ豆をすりつぶしてどろどろの液体にバニラやとうもろこしの粉で甘味を加え、
飲み物として楽しんでいました。
16世紀、アステカ帝国の皇帝モンテスマは、この飲み物「ショコラトル」を愛飲していたと伝えられています。
その後、スペインの軍人がアステカ帝国を来訪し、このショコラトルを体験しました。
その味に大いに驚き、戦利品としてスペインに持ち帰っていきます。
こうして、ショコラトルはスペインに、続けてヨーロッパ全土へと広まっていったのです。
■「飲むココア」と「食べるチョコレート」の誕生
スペインへと持ち帰られたカカオ飲料は、ヨーロッパ人にとっては少し飲みづらいものでした。
この飲料の改良を考えたのが、オランダ人のヴァン・ホーテンです。
彼は1828年に、カカオから搾り取ったココアパウダーによってココアを作り、一般的に受け入れられる味の飲料を開発しました。
さらに、1847年にはイギリス人のジョセフ・フライが、カカオ豆の粉にココアパウダーと砂糖を加え、現在のチョコレートのひな型を開発しています。
その後、スイス人のダニエル・ピーターによって、現在も愛されているミルクチョコレートが開発されました。飲み物だったショコラトルは、飲み物のココアと食べ物のチョコレートに変化を遂げたのです。
■猪口令糖(チョコレート)が日本に上陸
1877年には、日本にチョコレートが「猪口令糖」として伝来しています。当時、日本は鎖国状態であり、販売は長崎に限定されていました。
大正になると本格的に全国へと普及。その後、第二次世界大戦を経て、チョコレートの生産が積極的に行われるようになっていきます。食品開発や製菓の産業も飛躍的に進歩し、日本でもチョコレートの技術開発が行われるようになっていきました。
***
現在は当たり前のように食べられるチョコレート。
一方で、こうして起源や歴史を振り返ってみるのも興味深いものです。
日本菓子専門学校の講義でも、チョコレートは頻繁に登場します。
チョコレートを使ったお菓子作りに興味がある方は、
ぜひ日本菓子専門学校のオープンキャンパス参加をご検討ください。
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